そのままだとくどいので、ちょっと時間をおいてから読みましょう。
「実物経済」の復活―金はさらに高騰する (祥伝社黄金文庫 そ 4-3)
- 作者: 副島隆彦
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/12/12
- メディア: 文庫
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この人の本に送る賛辞はこれじゃないかと思う。
「ほら見ろ、俺は何年も前からこうなるって予言してたんだぞ!」という表現と、「東大経済学部卒の経済評論家はアホばかり」という表現(ご本人は早稲田の法学部卒)さえ抜けば大変「味わい深い」「鋭い」論考だと思う。まあ、それがこの人の持ち味なのだろうが、何か「脂身の脂っこさで赤身のうまさを台無しにしている」観がぬぐえない。
脂っこいし、アジテーションもふんだんに入っているので、あまり読みつけないと「No!」という反応も出かねないので、「塩抜き」「脂抜き」(=最新刊は読まない)工夫が必要ではないかと思った。ちなみにこの本は2007年の刊。
「春からケーザイ学部に行くんですぅ」なんて若い衆は、とりあえず池上彰の「あっさり、すっきり」あたりから読み始めて、ちょっと慣れてきたらガツンとこういう評論を読んだらいかがかと思う。ただ、何度も言うように刺激が強いので、古めの物を話半分で読んだらいいと思う(大前研一もまたしかり)。
大学のキャンパスや安い居酒屋で、この人の本をタネ本に「国際経済とは何かを教えちゃる」という先輩がいたら、クールに笑い飛ばしてあげましょう。「先輩、それってソエジマですよね」と。酒をぶっかけられても責任は負いませんが、若い衆はモロに影響を受けそうなパワーとロジックを備えているので、ある程度の批判力を持って読みこなして欲しいテキストである。
熱烈なファンの方、ごめんなさい。
筆者はサラリーマンを辞めてから、随分ご苦労されて(一時期、常葉学園大学の先生もされている)今の地位に就かれたらしい。くどいけど、なかなか後を引く面白さなので、ぼちぼちウオッチして行こうと思います。