「教育」の箇所が特に面白い
iPadでつかむビジネスチャンス ピクト図解ですっきり見える! (朝日新書)
- 作者: 板橋悟
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/08/10
- メディア: 単行本
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iPadが普及すれば、カーナビ、カーステレオがいらなくなる(「目的地付近に到着」ではなく、「目的地そのもの」までナビされる)、ブルーレイレコーダーやレンタルビデオがなくなる、本がもっと安くなる(「書籍」と「雑誌」の違いは、中に広告が入っているかどうかの違い=製作・流通側の慣習なんだそうだ)など、もっと「消費者アタマ」「自腹カスタマー」の発想で未来を考えようという主張は読んでいて小気味よい。著者お得意の「ピクト図解」も、理系っぽくて分かりやすい(電子回路図のようだ)。
中でも白眉なのが「教育」について述べた第6章。昨今話題の「デジタル教科書」論争とは全く違った観点からiPadの可能性を述べている。すなわち、教科書をデジタル化、ドリルをゲーム化するといった「今、紙で流通しているものを詰め込む」という発想ではなく、「なぜ2÷1/4=8なのか」(10分¥100)とか、「マイナス×マイナスはなぜプラスになるのか」(10分¥100)とか、子どもたちがつまづき、聞かれた親も「・・・うーん、いいからそのまま覚えておきなさい!」と言われそうなネタを動画なり講義なりで作って安く売り出そうという発想は「なるほど!」と思った。ここだけを読むだけでも十分に買う価値がある。
iPhone,iPad本は色々読んだが、今のところNo.1の面白さである。
著者が「IT界の池上彰」になる日は近いかも・・・?