一皿200円の町おこし

秘訣は官民一体 ひと皿200円の町おこし (小学館101新書 19)

秘訣は官民一体 ひと皿200円の町おこし (小学館101新書 19)

「家庭1軒あたりの年間餃子消費量が日本一」(買ってくる餃子が対象で、自分で作る餃子は対象外だが)というデータをもとに、何の特徴もなかった県庁所在地宇都宮を「日本一の餃子の町」として売り出した市役所の有志。確かに街には餃子専門店があり、「焼きダブル」(焼き餃子2人前)「スイダブル(水餃子2人前)」なんてオーダーが飛び交っているとのことで、「官製まちおこしのはしりとしてブームを起こすまでの顛末。「富士宮焼きそば」など、B級グルメブームの元祖ともいえる動きは、わざわざ箱モノ(遊園地やスタジアム、ホールなど)を作らなくても、派手な観光キャンペーンを打たなくても地域は活性化するんだというヒントに満ち溢れている。
 担い手は公務員。「官製」と言われようが、街の人たちを巻き込んでそれを定着させ、広め続けている姿勢が偉い。「公務員の仕事って、こんなおもしろさもあるんだな」と思えるし、公務員だからこそ、目先の利益に捕らわれないで柔軟な発想をしていってほしいなと思いました。