SEの世界
ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書)
- 作者: 岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 220回
- この商品を含むブログ (93件) を見る
SE の教科書 ~成功するSEの考え方、仕事の進め方 (技評SE新書001)
- 作者: 深沢隆司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2006/01/19
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 58回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
SE(システムエンジニア)とは何をする仕事なのか?
大学の「○○情報学部」って何をするところなのか?
ざっくり理解する必要に迫られて、この2冊を通販で買ってみた。(Amazonも大きなオーダーメイドの“コンピューターシステム”だ)。
前者は、SEとはいかにしんどく、かつ浮世離れした仕事なのかを面白おかしく説明している。コンピューターシステム、つまりオーダーメイドのIT注文住宅(自分達の場合はそんなゴージャスな物のお世話になる機会はあまりないが)は、そのまま大工と現場監督の関係に該当するという例えは、なるほどと思った。実際、「ITゼネコン」という言葉があるくらい、「下請け」や「分担」が徹底している業界なので、全体を見渡しながら旗を振る役が必要らしい。ただ、「施主」がしっかりしましょうねというメッセージを伝えるために、ここまで茶化していいものかと心配になってくる。特に最終章の「小説」は面白いけどひどい。ちょっと蛇足感がぬぐえない。
ちょっと後味の悪い読後感があったら、正統派の後者を読むことを勧める。「料理人、素材を語る」みたいな感じでよい。後者から読んで、「なんか、堅そうな業界だな」と思ったら前者を読めばよいし、
前者を読んでうんざりしたら、後者を始めとした「SEによる、SEのための」本を手に取ってみたらよい。
なんにせよ、楽で華やかな仕事なんてないのだから、愚痴ってないでしっかり仕事しなさいと言う事か。