「都市鉱山」の次はこれだ!

 

地域油田―環節都市が開く未来

地域油田―環節都市が開く未来

 廃てんぷら油でディーゼルエンジンを動かし、コミュニティバスを走らせれば、日本全国いたるところの街が「油田」になる。だから「地域油田」。
 環境を専攻する筆者の大学(鳥取)に通う学生の自家用車から出すCO2が、大学が1年間に出すCO2よりも多いなど皮肉が込められている。
 路面電車を走らせたり、「コンパクトシティ」と称して郊外を切り捨てるような政策を取るならば、もっともっとバスを増やし、「石油に頼らないコミュニティ」を都市の内部に作ってそれを「オセロゲームのように」(両端をノン・カーボンシティにして、それに挟まれた地域を連続的に変えていく)広めていくべしなど、斬新な提案が目を引く。地理の教科書でおなじみの「ハワードの田園都市構想」の批判的紹介など、地理関係者には見るべきところが多い。
富士市図書館518.8