「ミッフィー」の父はオランダ人

ディック・ブルーナのすべて

ディック・ブルーナのすべて

勤め先の学校の近くの美術館で、「ディック・ブルーナー展」が始まったので、奥さんと子供を連れて行ってきました。

学校に「招待券」が来たのですが、じゃんけんで負け、実費を払って行きました(一人¥1000なり)。ちょっとお高めですが、非常にためになる、いい展覧会でした。

想像はしていましたが、2歳児を狂喜乱舞させるには十分過ぎるくらいの演出でございました。過去に出されたすべての絵本がずらーっと並べてあり、まあ動かないこと動かないこと・・・・。出ている絵本の9割がたは読み聞かせたなと改めて確認した次第です。

で、そこのミュージアムショップにあったのがこの本。「すべて」というだけあって、ミッフィー以外の様々なキャラクターが出ています。

 何がよいかと言うと、ミッフィーを生んだオランダという土地の特殊性」に着目している点です。特にブルーナー・カラー」といわれる鮮やかな色彩が特徴ですが、オランダの様々な景色と対比させて紹介されており、地理の資料としての利用価値も高いです

ちなみに、主にペーパーバッグの推理小説の表紙を描いていた彼が初めて絵本を描いたのが1953年で、その日本語版が出たのが1959年、ミッフィー第一作の日本語版が1963年(初版:1955年、英訳1960年、フランス語訳1989年)と言いますから、日本の出版社は相当な「先見の明」があったといえるでしょう。

一本の線にこだわりぬいて、100枚近く下絵を書き、フィルムに写して
その下に色画用紙を貼りこんでいく作業から絵本は生まれます。「体験コーナー」で、やってみましたが、貼り込みが非常に難しい。昔の「製図実習」を思い出してしまいました。

1927年生まれといいますから、今年で御歳80歳。職場には毎日自転車で行き来するという、現代アートの職人です。長泉高校の上です。展覧会も、機会があれば是非足を運んでみてください。



【リンク】

○『ディックブルーナーのすべて』(セブンアンドワイ書籍販売)

http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30510519

○ベルナール・ビッフェ美術館(ブルーナー展を開催)

http://www.buffet-museum.jp/

ディック・ブルーナー公式サイト
 http://www.nijntje.nl/japan/

○世界最大級のブルーナー専門ショップ

長崎ハウステンボス内:「ナインチェ

http://www.huistenbosch.co.jp/shop/detail/1280.html

オランダ木靴を履いた「ブラウン・ミッフィー」が、ここでしか手に入らないんだそうです。通販あり。