富士山検定へのいざない
- 作者: 富士山検定協会
- 出版社/メーカー: スキージャーナル
- 発売日: 2006/12/16
- メディア: 単行本
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
噂によると、2級合格者を対象とした「1級」試験は、論文提出と口頭試問があるとか。
検定のテキスト・問題集というよりは、非常にコンパクトにまとめられた「富士山ミニ百科事典」といった趣です。第1章 自然 第2章 気象 第3章 歴史 第4章 文化・生活 第5章 登山 第6章 観光・産業となっています。「プロジェクトX」第1回「富士レーダー」、浅間神社のご祭神、木花咲耶姫命、葛飾北斎の富嶽三十六景、来年F1が開催される富士スピードウエーのあらましなど、「あれ、なんだったけ?」という時に非常に便利なネタ本です。強いて言えば索引がないのがちょっと残念です。
これを教科書にすれば、「富士山学」(2単位)などというものも出来そうな感じがするくらいに完成度の高いテキストです。最近のAO入試ばやりの対策として、静岡県の高校生向けに立ち上げても面白いかもしれません。また、富士山関係のボランティアガイド養成のテキストとしても有効でしょう。英語版、中国語版を出してもよいと思います。実際、需要はあるのではないでしょうか。
もっとも、同名の科目は、山梨県立吉田高校で開講されています。そうそうたる外部講師を迎えてなかなかに興味深い。「表富士」の静岡県側も頑張らねばという気がしました。地元民、特に富士山麓の地理教員は、必読の書です。
【参考】
富士山検定ホームページ
http://www.fujisankentei.jp/
山梨県立吉田高校
http://www.kai.ed.jp/yoshidah/